1. 概要、注意
・概要
今までsendmailで運営していて、qmailに移行する際には、
利用者としての使用感の違いが出てくるため、上述の文章を熟読すること。
2. 展開、インストール前の設定
・使うファイル達:
% tar zxvf qmail-1.03.tar.gz ; cd qmail-1.03
・設定ファイル:
conf-qmail ; qmailをinstallするディレクトリ
conf-users ; qmailで使用するユーザ名
conf-groups ; グループ名
を編集する。・conf-qmailで設定したディレクトリを作成する
# mkdir /var/qmail
・conf-usersで設定した、qmailユーザ、conf-groupsで設定したqmailグループを作成する。 uid やgidは任意。
/etc/group:
nofiles::10000:
qmail::10001:vipwや、useradd等で、以下のようなユーザを作成する。
alias:*:10000:10000::/var/qmail/alias:/bin/true
qmaild:*:10001:10000::/var/qmail:/bin/true
qmaill:*:10002:10000::/var/qmail:/bin/true
qmailp:*:10003:10000::/var/qmail:/bin/true
qmailq:*:10004:10001::/var/qmail:/bin/true
qmailr:*:10005:10001::/var/qmail:/bin/true
qmails:*:10006:10001::/var/qmail:/bin/true
2. コンパイル、インストール
# make setup check
3. 設定
・基本的な設定
# ./config-fast hostnameのFQDN
# ./config# cd /var/qmail/control ; head *
して、設定を確認します。# cp /var/qmail/boot/home /var/qmail/rc
・aliasの設定
Postmasterや、MAILER-DAEMON、root宛に来たメールの転送先を設定します。
# cd /var/qmail/alias ; echo '&dai' > .qmail-postmaster
# cp .qmail-postmaster .qmail-mailer-daemon ; cp .qmail-postmaster .qmail-root※ # touch .qmail-default
とすると、aliasやuserにない宛先のメールをalias宛に受け取ることができます。
但し、 typoや宛先不明で戻されるべきアドレス宛のものも受け取ってしまうことに注意。※ sendmailからの移行で、.forwardや、/etc/aliases等を使い続けたい場合は、
http://qmail.edge.ne.jp/q103/sendmail.html
等が参考になるでしょう。・mail spoolの設定
qmailでは、標準で、/var/spool/mail等の共有スプールではなく、~/Mailbox(ユーザのホームディレクトリ)にmbox形式でメールの配送を行うので、qpopper等のpopperでは一部設定を変更する要があります。mbox形式は、スプールのサイズが増加すると、動作が遅くなるので、qmailでは、mbox形式のほかに、Maildirという形式のスプールも扱うことができます。
そこで、メールは~/Mailboxに配送され、qpopperの設定を変更。
メールは~/Maildir/に配送され、qmail-pop3dを使用する。
メールは従来の/var/spool/mailに配送されるため、
qpopperや、ipop3d等をそのまま使用できます。等の選択肢があると思います。
・~/Mailboxを使用
qmailのデフォルトです。
・~/Maildirを使用
/var/qmail/rc中の"./Mailbox"を"./Maildir/"でおきかえます。
・設定内容、送信のテスト
・設定の確認
# /var/qmail/bin/qmail-showctl
で、設定ファイルの所作を確認します。・起動
# csh -cf '/var/qmail/rc &'
qmailをスタート。(syslogを確認すること)・メールの送信テスト
http://qmail.edge.ne.jp/q103/jinstall/test.deliver.html
を読み、テストを行うこと。
4. 起動
・sendmailの停止
多くのOSで、標準的に採用されているMTAはsendmailなので、sendmailが実行されていれば、それを停止しなければなりません。
http://qmail.edge.ne.jp/q103/jinstall/remove.sendmail.html
http://qmail.edge.ne.jp/q103/jinstall/remove.binmail.html
を参照して、sendmailの停止を行いましょう。# ln -s /var/qmail/bin/sendmail /usr/sbin/sendmail
を行い、 sendmail' wrapperをMUAから使えるようにする。・rc.local等に
csh -cf '/var/qmail/rc &'
と追加する。
・ucspi-tcpの節を参照し、ucspi-tcpから、qmail-smtpdを起動するようにする。
/usr/local/bin/tcpserver -v -c 20 -x /etc/tcp/tcp.smtp.cdb -u 10001 -g 10000 0 \
smtp /var/qmail/bin/qmail-smtpd 2>&1 | /usr/bin/logger -t tcp.smtp &
※ -u 10001、-g 10000は、qmaildのuid,gidと読み替えること。・受信のテスト
http://qmail.edge.ne.jp/q103/jinstall/test.receive.html
を参照してテストを行うこと。
※参照URL: